第36回日本アカデミー賞最優秀賞予想など


米国アカデミー賞予想は惨敗、リベンジということで、日本アカデミー賞も予想してみる。
34回は惨敗、35回は結構な的中率で、そもそも日本アカデミー賞は業界出来レース臭が強いので予想も容易い筈だが、今年は結構難しい。
つまり、最優秀賞を『桐島』に獲らす度量が日本アカデミーにあるかどうかということだ。
『桐島〜』は、日本テレビが主導とはいえ、ショウゲート配給の作品、東宝東映・松竹3社の出資のない作品で、このような性格の映画の受賞は、07年の『フラガール』以来ない(たぶん^^;)。それ快挙となるかが今年の唯一のポイントとなるだろう。
結果、僕の予想で複数受賞作品は、作品系で『桐島、部活やめるってよ』が最多4部門、技術系で『のぼうの城』3部門、他重複なしというバラつきとなった。

優秀作品賞:
『あなたへ』
北のカナリアたち
桐島、部活やめるってよ
のぼうの城
わが母の記

ということで、期待も込めて『桐島』が最優秀を獲得することを祈りと共に予想。

優秀アニメーション作品賞:
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
おおかみこどもの雨と雪
『ももへの手紙』
『friends もののけ島のナキ
ONE PIECE FILM Z ワンピース フィルム ゼット』

ジブリ作品がない年として、2010年も『ヱヴァ:破』と『サマーウォーズ』が争い、細田監督に軍配が挙がっているが、NTV系スタジオ地図の設立のご祝儀も兼ねて、またQの特殊性を勘案して『おおかみこども』が最優秀と予想。ヱヴァは次のラストで受賞ということでいいのでは。

優秀監督賞:
犬童一心樋口真嗣 『のぼうの城
阪本順治 『北のカナリアたち
原田眞人 『わが母の記
降旗康男 『あなたへ』
吉田大八 『桐島、部活やめるってよ

ふむ、勿論期待を込めて『桐島』大八監督と予想。

優秀脚本賞
青島 武 『あなたへ』
内田けんじ 『鍵泥棒のメソッド
喜安浩平、吉田大八 『桐島、部活やめるってよ
那須真知子 『北のカナリアたち
原田眞人 『わが母の記

これは、対抗で内田けんじだろうが、やはり、人物主観の原作を時系列で巧みに分解した脚色の良さが作品のクオリティに直結していたとおもうので『桐島』

優秀主演男優賞:
阿部寛 『テルマエ・ロマエ
堺雅人 『鍵泥棒のメソッド
野村萬斎 『のぼうの城
森山未來 『苦役列車
役所広司 『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』
役所広司 『わが母の記

健さんは若い人に譲りたいと固辞されたのでいないのね。となると萬斎さんが対抗で、動員と、貢献度や好感度で阿部寛ちゃんが最優秀と予想。

優秀主演女優賞:
樹木希林 『わが母の記
草刈民代 『終の信託
沢尻エリカ 『ヘルタースケルター
松たか子 『夢売るふたり
吉永小百合 『北のカナリアたち

松たか子の熱演が光ったが、あざといくらい勝手に演技していて境界が曖昧になった樹木希林かな…曖昧といえば役の設定年齢がまったくの曖昧だった小百合姫もある意味凄かったが…。草刈の受賞だけは避けたいものだ…

優秀助演男優賞
大滝秀治 『あなたへ』
香川照之 『鍵泥棒のメソッド
高良健吾 『苦役列車
佐藤浩市 『あなたへ』
佐藤浩市 『のぼうの城
森山未來 『北のカナリアたち

これは、大滝秀治さんで決定でしょう。あの作品の80%の価値が御大の一言で決定づけられていました。合掌。

優秀助演女優賞
寺島しのぶ 『ヘルタースケルター
広末涼子 『鍵泥棒のメソッド
満島ひかり 『北のカナリアたち
宮崎あおい 『わが母の記
余貴美子 『あなたへ』

正直、どなたもぱっとしないが、広末! 対抗で余!

優秀音楽賞
のぼうの城
北のカナリアたち
『あなたへ』
天地明察
わが母の記

映画の見どころが萬斎の踊りと劇伴にあったのぼうの城が最優秀と予想。

優秀撮影賞・照明賞
わが母の記
北のカナリアたち
のぼうの城
天地明察
『あなたへ』

なぜ『桐島』の近藤龍人さんがノミネートされていないのか不思議…。最近、いい画だなと思ってクレジット見ると近藤氏であることが多いのに…。まあ、旧態依然と木村大作とかになるのだろうが、なかなかダイナミックな画が撮れてたのぼうの城と予想。


優秀美術賞
のぼうの城
北のカナリアたち
テルマエ・ロマエ
天地明察
『あなたへ』
わが母の記

テルマエか天地なのだろうが、松竹が他にないのでバランスを勘案して『天地明察』と予想。

優秀録音賞
天地明察
北のカナリアたち
のぼうの城
聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』
『あなたへ』
わが母の記

のぼうの城なのかな、やはり。『あなたへ』も爺様方の声をよく拾っていたけど(^^)


優秀編集賞
のぼうの城
『あなたへ』
桐島、部活やめるってよ
わが母の記
北のカナリアたち

これは作品賞がそうなら『桐島』でしょ、編集の妙を楽しむ作品でもあった。

【外国映画作品賞】
『アルゴ』
最強のふたり
ダークナイト ライジング』
ドラゴン・タトゥーの女
『007 スカイフォール

個人的になら『アルゴ』 日本アカデミーの好みなら『最強のふたり』だけどね。うーーん、本家での勢いも買って『アルゴ』と予想。