映画『ボルト』感想

 試写会で『ボルト』を観てきた。
 自分だけがそこがドラマの中の世界と知らず、「スーパードック」として大好きなベニーを悪漢から守ってきたイヌのボルト。しかし彼は、ひょんなことから現実の世界を知り、愕然とする。真実を知るのが怖い葛藤の中から逡巡するが、程なくボルトはベニーの元へ戻る旅を決意する。皮肉屋のネコと陽気なハムスターを旅の友として、ボルトのロードムービーが始まる。
 主人公をイヌに置き換えたジム・キャリーの『トゥルーマン・ショー』を彷彿させる、ディズニー・オリジンのCGアニメだ。21世紀に入って低迷していたディズニー・アニメだが、「ピクサー」のジョン・ラセターが製作総指揮をとり、新生・ディズニー映画の第1弾として高く評価された作品だ。ディズニー・オリジナル・アニメーションとしては、今年末米国公開予定の『The Princess and the Frog』が本命なんだろうけど。
 ディズニー王道の「ハートウォーミング・アドベンチャー」はよく脚本がデベロップされていて、よどみなく楽しめる。本来の自分への気づきと、愛するものを信じる尊さを子供達に教えるには本当にいい映画だと思う。
 日本語吹き替え版で観たのだが、ハムスター役の天野ひろゆき、アニメ・映画好きだけあって、つぼを押さえた声の当て方、うまいなあ。


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この夏、ディズニーが贈る《奇跡の旅》の物語
「ずっと家族だって、信じてる」
原題:BOLT
2009年8月1日(土)夏休みロードショー
公式サイト