佐野元春のザ・ソングライターズ vol.8 スガシカオPart2

 8月29日放送分の録画を観る。
 まずはワークショップ。渋谷のスクランブル交差点の写真が会場の学生たちに配られて、それをを見て自由に四行詩を即興で作詞するというもの。佐野元春スガシカオがいくつかの詩を選んで、佐野が例の元春スタイルで学生の詩を朗読する。元春さんが読むとどんな詩もとたんに意味あり気に感じてしまうから不思議だ。彼らの詩を聞いていると、自分の学生時代のうにゃうにゃした想いや、表現不能のたぎる感覚を、照れと懐かしさを伴って思い出させてくれる。僕らの時代より、メールやらネットやらで、今の学生の方がテキストベースでのコミュニケーションの機会も多いだろうから、思いを文字に落とし込む技術は確実に長けているのだろう。
 続いてQ&A。スガシカオの回答の中で興味深かったものをいくつか。
「19才」という歌は、浪人をしていて、いろいろどうしようもない閉塞感を感じていた歳で、自分がいちばん戻りたくない年齢だから「19才」とした。
 歌詞の中であえてカタカナにする言葉は<匂い>を消すため。言葉が携えた生活の匂いや歴史の匂いを表現の中で切り離したいとき、スガは語句をカタカナにするという。「夜空ノムコウ」、なるほど。
 デビューしてから数年間はスタイルにこだわって、トンガった考え方をしていたが、次第に変わった。聴いてほしいから歌を書く。人が聴いてくれるから歌を作る。商業主義におもねるのではなく、自然にそう思えるようになっていったと語る。
 ベタベタしたラブソングを嫌うスガだが、こんなラブソングなら書きたいという曲に元春さんの「情けない週末」をあげていた。

「ザ・ソングライターズ」9/5(土)は矢野顕子が登場。vol.11・12は、MEGUMIのだんな・降谷建志に決まったようだ。(追記:作詞家としてだからKjに表記が変更されていました。)
ザ・ソングライターズ公式サイト


 たまたま続けて録画していた「アクターズ・スタジオ・インタビュー」のクリント・イーストウッドの回を観たのだが、定型質問とか、Q&Aのスタイルとか、フォーマットはこれだったのね。