絵本『くもりときどきミートボール』

 久々に映画以外の書き込み、でも先週観た映画の原作が気になって区の図書館で借りてみたものですが。
 このお話は原題が「Cloudy with a Chance of Meatballs」ということにまず驚く。映画も絵本もミートボールはそれほど本筋とは関係ないと思うけど、まあ天気予報の常套句だし、降ってくる食べ物としてはミートボールが最適ということだろうか。この部分は深くうがってもあまり意味がなさそう。
 というか、この原作絵本、映画はあくまでその世界観を拝借しただけで、相当違うストーリー展開だ。おじいちゃんの昔話として、ほら男爵の冒険風に孫に語られるお話として、天から食べ物が降ってくる島の逸話は語られる。なぜその島ではいろいろなフードが朝昼晩落ちてくるのかその理由は一切語られない。ただそういうことになっているのだ。奇想天外な設定、お馴染みの絵本の世界だ。
 展開は映画と同じ。みな食べ物には困ることなく幸せに島民は暮らしていたが(オイルサーディンの話は絵本ではなし、そもそもその島には飲食業が元来存在しない)、あるとき原因不明で食物は巨大化し災害となっていく。んで、みんな工夫して避難しましたとさ、というお話。
 そう、典型的な寝物語。これを原作に90分の楽しめるアニメーションにしたシノプシスライターは本当にえらい!と思いました。いや、絵本も絵本としてはいい本だと思いますよ、絵も悪くないし。

追記10/26:マカロニをかぶったままのボンクラは絵本オリジナルでした。

くもりときどきミートボール (ほるぷ海外秀作絵本)

くもりときどきミートボール (ほるぷ海外秀作絵本)