映画『スペル』感想



 サム・ライミ監督「スペル」を試写で観た。すっかりスパイダーマンシリーズの服装のキチンとした監督としてイメージが定着したライミだが彼の原点は間違いなくホラーだ。1981年の『死霊のはらわた』と同系統の、恐いけど思わず笑っちゃうホラー、あほらしいグロいシーンにたっぷりお金をかけた快作です。
 サム・ライミがプロデュースするB級びっくり系ホラー映画専門レーベル“ゴーストハウス・ピクチャーズ”からリリースされる今作「スペル」。フライヤーのあおり文句もデザインもそれをちゃんとふまえてホラーマニア心を擽ってくれる。右(ブラウザの表示設定によっては上)が日本版。アメリカ公開時のポスターの図版が左(もしくは下)のものだが、日本での展開とテイストがかなり違う。ふむふむ。
 物語は、田舎者コンプレックスから出世欲の駆られたOLが、ひょんなことから顧客の老婆に逆恨みされ、3日間の正体不明な恐怖体験を無理強いされ、魂を地獄に持ち去られるという呪いをかけられる。それが<スペル>なわけだ。んでもって、サム・ライミ監督一流の緩急を使い分けたストーリー展開の中に、濃密でこりゃ勘弁な戦慄するシーンを織り込んでいく。この映画のマクガフィンはコートのボタンなのだが、これがラストのどんでん返しの伏線となっていて最後まで楽しめる作品だ。
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何故?どうしたら?解けなければ、死。

きっかけはほんの些細な不親切、逆怨みで言い渡された「禁句(スペル)」。
映画史上最恐の3日間が始まる。

今や最も次回作が期待される監督、サム・ライミの最新作!
鑑賞後満足度 驚異の92%!
全米熱狂のショック・エンターテインメントいよいよ日本上陸!

11月6日よりTOHOシネマズ日劇ほかにてロードショー
『スペル』

原題:Drag Me to Hell
監督:サム・ライミ
脚本:サム・ライミ、アイバン・ライミ
出演:アリソン・ローマンジャスティン・ロング、アドリアナ・バラッザほか

「スペル」公式サイト