「緊急事態宣言」日記 ９日目

　2020年4月16日 木曜日（９日目）

※東京都の新規感染陽性者数：149名（国内感染者９千名超、１週間余で倍に、いよいよヤバい）

　夜半から週末にかけて天気が崩れるとのことなので本日も洗濯。ベッドのマットの上に万年床になっていたトゥルースリーパーのカバーを外・内両方とも外して洗い干す。裸のマットやスリーパーにダイソンV10をかけると無限に白いハウスダストだかダニの死骸だかを吸い上げる。ぞぞーーー、キリがない…。

　閣議決定がひっくり返りコロナ給付金が所得制限なしひとり10万円に、補正予算案８兆円増で異例の組み直しとなった。「全員に10万円」選挙になったら公明党の方々は自分たちの「成果」として高らかに謳い上げるだろうな。緊急事態宣言の対象を全国に拡大とか（安倍サンは宣言すればアリバイオッケーとか考えているのか？）、野党が強ければ十分与党は綻び始めているのに野党は野党で心許ない……。

　昔僕らが思い描いたアトムたちが空を飛び交うレトロフューチャーは、世界の隅々までつるつるぴかぴかでウイルスなんてつけいる隙などない筈だった。ペスト・赤痢・結核・コレラ・日本脳炎、死に結びつくような感染病は、歴史の教科書やチクリと痛い予防接種の説明で耳にするだけで周りに罹ったりする人なんて居なかった。SARSやMARSの流行が海の向こうからニュースされても、公衆衛生がまだ整っていない世界の話でこの日本とは本来的に無関係な疫病だと眺めていた。ヒト・モノ・情報がグローバル化した21世紀に今更に肺炎を患う古臭い疫病がこんなに短時間で世界を蔓延するなんて想像すらしなかった（ビル･ゲイツ以外は）。半年前に東京オリンピックが延期になるなんてどんなに評判の占い師も口にしなかった。僕らの世界はこんなにも脆いものだったのか。「アフター・コロナ」と呼べる世界がいったいいつ頃出現するのはまだ分からないけど、インテリジェンスとテクノロジーの進化と乖離してもモラトリアムにずるずると引きずってきた旧くて機能不全を起こしている価値観諸々も、やっとがっつりどんな風にパラダイムシフトするのだろうか。それにしても中国人たち、もう変な野生動物レアで食べないでね、お願い！